財務省は今年に入り電動車輌の輸出台数を貿易統計によって取りまとめており、今年1月~7月末までの輸出総計は7万481台となっています。内訳はHV車が6万7980台、PHVが365台、EVが2136台と、年ベースでは10万台超えが確実な情勢に。国別輸出台数では、HV車はモンゴルが2万33台と断トツ首位で、続いてスリランカの1万1244台、以下パキスタン、ロシア、シンガポール、ニュージーランドが追随。財務相が何故このような統計を取り始めたのかというと、国やメーカー主導で電動車に使用されている二次電池のリサイクルが思うように集まらず(2016年度で8100台程度)、再資源化ビジネスや蓄電池の2次利用目的のビジネスの存続が危ぶまれているというのが背景に見え隠れしています。言ってることは解るのですが、要は中古自動車輸出に適合する車輌が年々減少しているというのが根本に有るのです。新車で販売される車輌の4割弱が国際社会から異を唱えられている軽自動車で、さらに中古自動車輸出に不向きな訳ですから、そちらの方をまず議論すべきでしょう。中古自動車として輸出されてしまうのが問題だ、という論理は余りにも無知で暴力的だと言わざるを得ません。