マツダ自動車は、2020年をめどにロータリーエンジンを発電機に用いたレンジエクステンダー方式の電気自動車(EV)の実用化を目指すとしました。小型軽量で高出力のロータリーエンジンを発電機に用いることで、室内空間を確保しながらEVの課題である航続距離の問題を克服する狙い。同社が2019年に発売を予定しているEV車に商品力を高めた独自技術のレンジエクステンダーを用いることで、競争が激化する電動車輌の開発でも優位性を保つ。同社は2013年に「デミオ」ベースのレンジエクステンダーEVの実験車輌を公開、1ローターのエンジンやジェネレーター等のユニットを小型化してラゲッジルーム下部へ収納、これにより幅広い車輌への搭載を可能にすることに成功した。現在実証実験を積み重ね、今後更なる開発を進めていくとのこと。RX-8への搭載を最後にロータリーエンジンは、リースモデルで水素ロータリーエンジンを残すのみとなってしまった。燃費性能や環境性能が声高に叫ばれてから、ロータリーエンジンはすっかり隅に追いやられてきてしまったが、本来の軽量・コンパクト・低振動・低騒音を軸にEV用レンジエクステンダー方式として生まれ変わるのは、以外に面白いと思われる。

(一部日刊自動車新聞より)