自動車リサイクル促進センターによると、2015年4~9月期の使用済み自動車引き取り台数は前年同期比5.3%減の162万1023台と2年ぶりの減少となった。統計を取り始めた2005年度以降、東日本大震災が有った2011年を除き過去最低水準で推移している。昨年4月以降の消費税引き上げ以降の新車販売の落ち込みやスクラップ価格の暴落により、業者用オークションからの仕入れを敬遠するスクラップ業者も増加しているのが大きい。2014年前半までは、中国経済が世界経済を牽引して鉄スクラップ価格を1トン当たり4万円まで押し上げていましたが、最近は1万5千円まで暴落している。納入コストを差し引くと利益は7~8千円取れれば良いそうだ。また新たな問題として軽自動車の入庫が増加中で、地域によっては6割が軽自動車という異常事態となっている。こういった資源価値の低い軽自動車シェアが増加すればするほど、スクラップ業者のビジネスモデルを崩壊させるでしょう。TPP批准により、本邦のガラパゴス規格の軽自動車市場は、見直される公算が強いと思っています。