以前当サイトで、日銀当座預金残高が上昇中というレポートを配信しましたが、今現在も預金残高が上昇中となっており、アベノミクスの初動時と比較して4倍にまで膨れ上がっています。リーマンショック以降の2008年10月、金融機関保護のため補完当座預金制度が導入され、超過準備額に対して日銀が利子を支払うことになりました。この制度は現在も実施中で、当座預金に準備金という名目で資金を滞留しておけば、0.1%の利ザヤを稼ぐことが出来、必然的に日銀当座預金残高が増加し続けるのです。日銀資金循環表を参照するに、邦銀は日銀から供給されたマネーをあまり貸し出しに廻さず、専ら当座預金の積み増しと、国内債券の奪還に資金を充当しているのが一目瞭然。長期金利の不自然な上昇(0.6%が臨界点か?)は国内REIT指数の下落に直結し、しいては日本株の下落や為替の円高へ波及する可能性が高い。 このサイトで当レポートを配信するのは、円高要因の一つをお知らせしたいからで有り、以前からお伝えしている通り、対米ドルでは115円以下に出来高が薄い真空地帯が有るので、予期せぬ事象が発生すると一気に為替が動く可能性を秘めていると思っております。市場は18日の黒田日銀総裁発言に注目しています。