以前当サイトで90年代後半と比較して外貨準備高が相当有るので、しばらくロシアは大丈夫というレポートを致しましたが、なんと12月のロシア外貨準備高がたった1月で334億ドルの流出超となったとのことです。これによりバランスシート上のロシア外貨準備高が3855億ドルとなってしまい、このまま資金の流出が続けばロシア経済は1年で外貨準備高がゼロということを意味する衝撃的なニュースです。ロシア経済はもちろん、欧州経済の不透明からリスクオフの流れを受けてロシアからスイスや主要国の国債に流れた可能性が高いと思われます。安全資産として国債やスイスフラン買いに資金が向かった訳ですが、流入超過で国債がマイナス金利に陥ったり、為替介入を停止せざるを得ない状況に陥ったりと皮肉な結果となっております。一晩で30%以上も為替が動いたことによりスイス当局はもちろん、為替差損の影響は相当数に上り、今後の欧州経済はかなり厳しそうです。