ユーロ危機の以降自国通貨高を抑止するという錦の御旗の下、スイス中央銀行は1ユーロ1.2スイスフランを死守するために無制限為替介入を行ってきましたが、先週木曜日にとうとう中央銀行はギブアップを宣言し、為替介入の停止を表明致しました。ユーロ危機以降積み上がったユーロ(5000億スイスフランを投入)ですが、スイスのGDP(6000億スイスフラン)に匹敵するまでに達し、今回の介入停止と相成りました。この背景には、近々に行われる予定の欧州中央銀行の量的緩和による更なるユーロ安、ロシアからの資金流入を想定してのまさにバンザイ宣言となったと思われます。今回の一件でスイスフランは、1.2フランから一気に0.85フランまで一気の30%もスイスフラン高が進み、市場は大混乱となりました。