トラック用フレーム、アクスル生産で国内トップのプレス工業は、2015年から燃料電池車向けのビジネスに本格参入します。現在エネルギー関連メーカーと共同でステーション用水素供給装置の開発を進めており、早ければ来年秋頃に実用化出来る見通し。主力事業とは別に、今後成長が見込まれる環境分野での事業を推し進める方針とのこと。開発中の製品はメチルシクロヘキサン(MCH)など、水素とトルエンの化合物(有機ハイドライド)から水素を取り出す装置で、複数の水素ステーションで利用可能な移動対応型を前提としております。発売後は大手商社を通じて全国のステーション向けに販路を拡大する狙い。有機ハイライドは、気体の水素とは異なり常温環境下での状態安定性に優れていて、既存のガソリン用タンクなどの既存インフラに貯蔵出来るのがメリット。燃料の総重量は増加するが、体積増加比率は小さいことから水素の有効な貯蔵方法として期待されています。充填実行効率は落ちるものの、爆発し易い水素の扱いにおいて、安全面でも格段に有利となるでしょう。水素供給に関して液化しないで水素を供給出来る体制が整えば、コスト面で有利となる公算が高いと思われます。