文部科学省は、水電解による水素製造技術の高度化に、来年度から理化学研究所で開発に着手すると発表しました。いよいよ国策による水素社会の実現に向けて、政官挙げて難問に取り組むことになりました。現在はコスト面で、製鉄や製油プラントから出る副生水素、都市ガス等の化石燃料から取り出す水素に太刀打ち出来ないのが現状。水電解で水素を作る場合、アルカリ電解液を使用する方式、イオン交換膜と白金属の電極を使用する方式、800度に熱した水蒸気電気分解方式等が有りますが、電解効率、耐久性、コスト等を鑑みるとまだまだ現実的なレベルでは無いのが実情です。今後政官民で、水電解による水素製造が可能になった場合、エネルギーの自給自足が可能になり、国民の生活スタイルが一変すると思われます。まさに世界情勢を激変させる夢の技術の実現に向けて、是非とも頑張って日本発で開発して欲しいもので有ります。

(一部日刊自動車新聞)