中古車輸出で必要とされる書類は、輸出する国によって用意するものが違ってきます。海外の中古車輸入業者の指示に従って、必要な書類を準備していきますが、どの国に中古車を輸出する場合でも必ず必要となるのが、輸出抹消、Invoice、B/Lです。これ以外に海上保険証書、原産地証明、輸出抹消の英文翻訳、JAAI、JEVIC、EAA、BUREAU VERITASなどの輸出検査の証明書などの書類が必要となります。

 

輸出抹消 (Export Certificate)

輸出抹消は中古車の輸出通関に必要となる書類で、各地区の陸運局で登録申請をします。以前は一次抹消の書類で輸出通関の手続きをしておりましたが、平成17年に制度の改正があり、平成17年7月1日以降に輸出される車両は「輸出抹消登録」が必要となりました。輸出抹消の書類は、中古車の輸出先国の輸入通関で必要となる場合と必要でない場合とがあり、必要な場合は輸出抹消の原本を荷受人となる中古車輸入業者に送る必要があります。

 

Invoice

Invoiceは輸出する中古車の車名、数量、価格、契約条件などを記載する書類で、日本での輸出通関、輸出先国での輸入通関の両方で必要となります。車両の代金決済がL/Cの場合はInvoiceの記載内容も細かく指定されますので、L/Cの指示にしたがって銀行に提出するInvoiceを作成する必要があります。

 

B/L (Bill of Lading)

B/Lは船会社が、荷送り人との運送契約に基づいて、貨物(中古車)を受け取り船積みしたことを証明する書類で、船会社との運送契約書であると同時に、中古車の輸出先国での貨物(中古車)の引換証でもあります。また、L/C決済の場合は有価証券としての機能を果たしますので、有価証券としてのB/Lを銀行に譲渡することで、貨物(中古車)の所有権が銀行に移転し、銀行から代金の支払いを受けることになります。B/Lのオリジナルは通常3部発行され、一般的にはそのうちFIRSTとSECONDの2部を海外の中古車輸入業者に発送し、書類の紛失など万が一の場合に備えて、1部(THIRD)を手元に残しておきます。B/L3部のうち、どれか1部のB/Lが輸出先国の船会社代理店に差し入れされて貨物の引渡しが完了すると他の2部のB/Lは効力を失います。販売代金が前払いで全額回収できている場合は、B/Lの発行後、すぐに元地回収(サレンダー)して、B/L発送の手間なく貨物の引取りができる状態にしてしまうこともあります。B/Lをサレンダーした後にB/Lの記載内容を変更することはできませんので、記載内容に間違いがないか確認してからサレンダーをすることが重要です。

 

海上保険証書 (Maritime Insurance Policy)

CIF条件で中古車の販売契約をした場合は、荷送り人側で海上保険の手配をする必要があります。海上保険会社と海上保険契約を結び、海上保険証書を発行してもらいます。中古車輸出での海上保険は船の沈没や火災など車両が全損した場合にのみ保険が適用されるInstitute Cargo Clause (C)の条件で保険を掛けるのが一般的ですが、L/Cでの取引では輸送中に発生したダメージもカバーするInstitute Cargo Clause (A)の条件で保険を掛けるよう指定される場合もあります。特に指定がなければ、保険料の安いCargo Clause (C)で十分と思われます。

 

原産地証明(Certificate of Origin)

原産地証明は輸出される貨物(中古車)がMADE IN JAPANであることを証明する書類で、中古車の輸出先国での輸入通関手続で必要とされる場合があります。海外の中古車輸入業者の指示に従って、必要とされる記載内容を確認し、必要な部数を用意します。原産地証明は各地域の商工会議所によって発行されますので、原産地証明が必要な場合は地元の商工会議所の会員になる必要があります。

全国商工会連合会

 

その他

JAAI、JEVIC、EAA、BUREAU VERITASなど輸出検査が必要とされる国に中古車を輸出する場合は、各検査機関で車両の検査を受けて証明書を発行してもらいます。その他、必要な書類は中古車輸入業者の指示にしたがって、作成または発行手続きをして現地での輸入通関に支障がないように準備します。